AB&JC PRESS は米田良三氏の私家版の制作・出版を手がけるボランティア出版局としてスタートしました。古代史愛好家に人気のある本を今まで4冊も著していながら、新しい原稿が出版社に門前払いされ、第2~4作の増刷も断られる理由は、表向きは不況のせいということですが、極端な説を公にすれば、その成り行きによっては社の存亡にかかわるので引き受けられないものと思われます。もし、米田氏の説が主流となれば世界規模の大ヒットが予想されるのに残念なことです。

 AB&JC PRESS was started out as a volunteer publication office which deals with editing and publishing of Mr.Ryozo Yoneda’s private work.
 Four of Mr.Yoneda’s written work have been overwhelmingly received by ancient history readers. However, his recent work and additional reprint of volume 2 to volume 4 have been rejected by publishers for reason of depression in the printing industry asthey claimed.
 But, the truth of the matter is that publishers do not want to take the risk to jeopardize their business in printing some extreme opinion. Cause it may bring unpredictable consequence to the publishers.
 It’s unfortunate and regret to say the least that if Mr.Yoneda’s opinion became the main stream then a world wide smashing hit could have been expected.



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ひとこと

 還暦をとっくに過ぎ、振り返ってみると、現在の我が姿は成るべくして成ったとしか言い様がない。小学校時代はガリ版刷りの文集の係、とりわけ卒業文集は圧巻な出来映えであった。中学でも文集を作り、高校は受験校であったため在学中は作らなかったが、卒後30周年記念誌はクラスメイトの間で今でも語り草になっている。これらはすべてアナログ制作であったが、当時の苦労を考えればP.C.で作るなんて、まるで天国での作業である。あらゆる分野で人が要らなくなり失業者が増えたのも無理からぬことと思う。

 米田良三氏との出合とその後の展開は、何といっても(建築+歴史)という組み合わせが響きあったからだと思う。片方だけではあり得なかった。高校時代には考古学を目指そうかとも考えたことがある一方、父親が家を建てる時、自宅の増築、仕事場、現在の自宅の新築と、すべて設計を行った実績が私にはある。

 かつて米田氏に『源氏物語』にしろ『万葉集』にしろ特別に古文の特訓をやったのですか、と質問したことがあるが、受験勉強の時の知識だけとのことであった。古文の解釈で学者では絶対あり得ない読みの深さに圧倒されることが毎々ある。和歌の聖と呼ばれた柿本人麿が大工頭であり、奈良の帝(倭薈)とタッグを組んだ長谷寺建設の場面が『長谷寺考』に出てくるのだが、建築と広い意味での文学の才を兼ねそなえていたという点が米田氏とダブるのだと最近気付いた。やはり史学科、国文、単独では歴史の謎の究明は無理であろう。『源氏物語』のなかで紅葉賀が観世音寺の落成式と解釈したのも建築家ならではと思う。三瀬村の現地で行動を共にした時の氏の地形をとらえる態度は三次元的な正確さを追求する建築家としてのそれであり、玉鬘の歩いた道を指摘された時も説得力充分であったことを思い出す。

 さて米田氏の原稿が仲々出版社に受け入れられないならばということで編集を引き受け計4冊を完成させた。しかし、著者の死去に伴い今後やるべきは既刊4冊の完成度をもっと高めることだと考えている。

 CONTENTS 

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 建築史学家 米田良三の世界
試作版 Line Up
  『続 法隆寺は移築された 「源氏物語」は筑紫が舞台だ』
  『現代を解く・長谷寺考』
  『日本国王室全滅亡 東アジアの悲劇』
  『大倭歌聖 柿本人麿の真実』
 試作版の入手方法
試作版からの抜粋
 法隆寺移築説の原点である観世音寺・考
 ―さしでがましいとは思いますが、知っていることをお伝え致します―
編集者レポート
 倭国長谷寺跡の発見
 三瀬村 そこは奇跡のパワースポット
 宇治平等院の倭国時代の所在地がわかった
 倭薈終焉の地を巡る
 「日の丸、君が代」問題はNo Problem
 既に「移築説」論争の決着はついている